2021/11/22
熟睡で生活の質を改善!眠りの質を上げる7つのコツ
睡眠時間をとっているつもりなのに、熟睡したと感じられなかったり、身体の疲れがとれないと感じたりしたことはありませんか?
そんな時は、睡眠の質が悪く、きちんと熟睡できていない状態かもしれません。今回は熟睡することのメリットや、熟睡できない理由を紹介します。
「熟睡」とはどんな状態?
熟睡とは、身体が休息している時にはたらく自律神経「副交感神経」が優位になり、リラックスして眠っている状態のこと。
質のよい睡眠がとれ、熟睡できると「目覚めの爽快感」や「満足感」が得られます。
ただし、「熟睡できたかどうか」は、主観によるものなので、明確な基準はありません。
適正な睡眠時間も人によって違うため、睡眠時間が短いからといって熟睡していないというわけではありません。
睡眠時間が普段より短くても、目が覚めて気分がすっきりとしていたり、日中に眠気を感じず活発に動けたりしていれば、熟睡できたということです。
熟睡感とノンレム睡眠の関係
睡眠にはレム睡眠と、ノンレム睡眠の2種類があります。
「Rapid Eye Movement」の頭文字をとったレム(REM)睡眠時には、眼球が急速に運動しています。身体は休んでいますが、脳は覚醒に近い状態です。
一方、ノンレム(non-REM)睡眠時は、身体も脳もともに休んでいる状態です。急速な眼球の運動は見られません。
1〜3の眠りの段階があり、数字が大きくなるほど深い眠りに入っています。
<ノンレム睡眠の1~3の眠りの段階>
段階1:声をかければすぐに目が覚める程度の浅い眠り
段階2:耳から入る情報をキャッチはできる程度に眠っている状態
段階3:深睡眠期と呼ばれ、身体も脳も休んでいる状態。多少の物音では目覚めないため、大声で呼びかけたり、身体を揺さぶったりしないと目覚めない
眠りにつくと、最初にノンレム睡眠があらわれ、その後は約90分ごとにレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されていきます。
ノンレム睡眠開始からレム睡眠終了までの周期は「睡眠周期」と呼ばれ、この睡眠周期を一晩に4〜5回ほど繰り返します。
最も熟睡感が得られるのは、1周期目と2周期目のノンレム睡眠時です。朝方に近づくとレム睡眠・ノンレム睡眠ともに浅い眠りの時間が長くなり、覚醒しやすくなります。
つまり、一晩の睡眠で最も熟睡できるのは、「ノンレム睡眠」のあいだです。逆に、「レム睡眠」のタイミングで起床すると、すっきりとした目覚めを感じられます。
自分の睡眠サイクルの算出法とは
「熟睡できた」と感じるために必要なのは「適正な睡眠時間」です。
適正な睡眠時間には個人差があり、6時間未満の短時間睡眠でも健康に問題がない「ショートスリーパー」と呼ばれる人から、9時間ほど睡眠をとる「ロングスリーパー」と呼ばれる人までさまざまです。
自分に合った睡眠時間を知ることができれば、自分の睡眠サイクルやスッキリ起きられるタイミングを算出できます。
自分に合った睡眠時間とは
就寝時刻と起床時刻や、起きたときの気分について1週間メモをとりましょう。その中で最もスッキリ目覚められた日の睡眠時間を「自分に合った睡眠時間」とします。
適正な睡眠時間を割り出したら、一晩の睡眠サイクルの周期数「5」で割ります。
例えば7時間でスッキリと目覚めた人は、下記のサイクルで睡眠時間をとると熟睡感を得やすくなります。
7(時間)÷5(周期)=1.4時間(1時間20~30分)
「レム睡眠とノンレム睡眠」が1セットになったサイクルが、1時間20~30分ごとに繰り返されているので、アラームで目覚めるタイミングを1時間20~30分ごとに設定しましょう。
逆に、起床時刻が決まっている場合は、就寝時刻を逆算しましょう。
熟睡できない理由とは?
熟睡したくてもできないときは、どういう状態なのでしょうか。熟睡できない原因は主に以下の3つです。また、病気の可能性もあるので、心配な方は早めに受診しましょう。
体内時計の乱れ
不規則な生活によって体内時計が乱れると、眠気のリズムに影響します。
眠気をコントロールするホルモン「セロトニン」や「メラトニン」の分泌リズムが乱れ、眠りが浅く、熟睡したと感じられなくなってしまいます。
就寝時刻が日によって違ったとしても、起床時刻はできるだけそろえて、朝の光を浴びましょう。朝の光には体内時計をリセットし、乱れを整える効果があります。
自律神経の乱れ
休息をつかさどる「副交感神経」が優位になっており、リラックスしてから眠りに入ると質のよい睡眠がとれます。
しかし、日中に受けた強い刺激によって、脳が覚醒状態になる「交感神経」が優位な状態が続いたまま眠りに入ると、睡眠時も興奮状態が継続し、脳が休まらず質の悪い浅い眠りになってしまいます。
自律神経は、心身のストレスや不規則な生活などによって乱れがちです。
腹式呼吸をしたり、眠る前には読書や静かな音楽を聴くなど、自分なりの入眠儀式を作って、休息と覚醒のスイッチを切り替えたりと、生活にちょっとした工夫を取り入れましょう。
メラトニンの減少
「睡眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンは、夜になると分泌量が増え、眠気を呼びます。メラトニンは、明るいところにいると分泌量が減り、暗いところにいると分泌量が増えます。
そのため、夜にパソコンやスマートフォンの画面やコンビニエンスストアの照明などの強い光を浴びるとメラトニンが減少し、眠りが浅くなります。
メラトニンが正常に分泌されるよう、眠る前にパソコンやスマートフォンの画面を見ないようにしたり、夜勤帰りの朝にサングラスをかけて太陽の光を避たりするなど、光を浴びるタイミングに気をつけてみましょう。
病気のサインの可能性
眠りが浅く熟睡できないのは、何らかの病気のサインかもしれません。病気の症状がある場合は、早めに受診しましょう。
睡眠時無呼吸症候群
眠っているあいだ、一時的に呼吸が止まる症状が頻発する病気です。肥満体形の中高年の男性や、顎が小さい女性に多くみられます。
睡眠中に頻繁に呼吸が止まるため、脳や身体へ酸素が十分に行きわたらなくなり、疲労物質や乳酸などが体内に滞って寝起きに激しい疲労感が残ります。
睡眠時無呼吸症候群は、本人に自覚がないケースが多くあります。
家族やパートナーに「睡眠中に呼吸が止まっていた」と指摘される、または朝起きたときに口や喉(のど)が渇いていたり、長時間眠ったのに強い眠気が残っていたりするなど、当てはまる症状がある場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
むずむず脚症候群
睡眠中、脚にむずむずとした違和感や不快感が生じる病気。じっとしていられないほどの不快感により、眠りが浅くなったり、夜中に目覚めたりするなど、睡眠の質が低下します。
また、夕方から眠る前にかけて、症状が出やすいという特徴があります。
約8割に、睡眠中に無意識に脚が動いてしまう「周期性四肢運動障害」が併発し、これによっても眠りが浅くなり、熟睡できなくなります。
熟睡できていないと何が起こる?
熟睡し、気分よく目が覚めたら、前向きな気分で一日をスタートできます。
それ以外にも、肌の調子がよくなったり、身体の代謝が上がったりするなど、熟睡のメリットは数多くあります。
美肌・美髪をつくる
熟睡しているあいだに、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンには、身体や脳を修復したり、筋肉や骨の細胞を増やしたりする働きがあります。
肌や髪のダメージも修復するので、肌のきめが整ったり、髪のつやが出たりするなどの効果があります。
また、熟睡すると免疫力が高まるため、菌に対する抵抗力が高まり、ニキビやものもらいといった肌トラブルも起きづらくなります。
成長ホルモンは、熟睡するほどたくさん分泌されるので、熟睡できる環境を整えましょう。
カロリーの消費量が上がる
眠っているあいだに分泌される成長ホルモンは、別名「痩せホルモン」とも呼ばれ、体内に蓄積された脂肪を分解する働きがあります。
熟睡することで、ひと晩に約300キロカロリーの脂肪を分解し、ご飯1膳半分、または食パン2枚分に相当するエネルギーが消費されます。
逆に、眠りが浅くなったり、睡眠時間が短くなったりすると、成長ホルモンの分泌は、平常時に比べ約70%も減少することがあります。
熟睡するための方法
睡眠の質を高め、熟睡するためには何をしたらよいのでしょうか。以下に「熟睡するためのコツ」をまとめました。
就寝前に照明を暗めにする
脳が明るさを感知すると、覚醒をつかさどる「交感神経」が優位な状態になったり、体内時計に乱れが生じたりするなど、スムーズに入眠できなくなります。
熟睡するためには、就寝前は部屋の照明を暗めにし、目に入る光の量をおさえて、体内時計の乱れを発生させないことが重要です。
遅くとも就寝の1時間前からは、青色の光(ブルーライト)が出るパソコンやスマーフォンなどのディスプレイは見ないようにしましょう。
自分に合った寝具を使う
枕やマットレスなどの寝具が自分に合っていないと、リラックスした状態で眠れません。すると、身体に負担がかかり、熟睡感を得られなくなります。
また、枕が高すぎたり低すぎたりすると、気道や血管などが圧迫されます。立っているときと同じ姿勢で横になれる枕を選びましょう。
マットレスを選ぶ際は、自分の体質や睡眠タイプに合わせましょう。「低反発」のマットレスは、睡眠中の動きが少ない人や、睡眠時間3〜4時間のショートスリーパーに合っています。
「高反発」で硬めのものは、筋肉質の人やアスリートに合っています。
また、スリムな人には「やわらかめ」、標準体形の人には「中くらい」、がっちり体形の人には「硬め」が合うといわれています。
「寝返りのしやすさ」も重要なので、十分な幅があるか確認してから購入しましょう。
寝室の空気を毎日入れ替える
換気が悪く湿気がこもりがちの寝室では、カビやダニが増殖します。眠っているあいだにこのような異物を吸い込むと、睡眠中に身体が異物を排除しようと反応し、眠りが浅くなります。
さらに夜中にセキやくしゃみで起きると、熟睡できなくなります。
よくセキやくしゃみ、鼻水などのアレルギー症状が出る人は、寝具を清潔に保つように心がけ、窓を開けて換気したり空気清浄機を利用したりするとよいでしょう。
寝室を静かな環境にする
40デジベル(例:図書館の環境音)を超える音がする環境で眠ろうとすると、覚醒度が上がり、眠りに入りにくくなります。
遮音・遮光カーテンに変えると、騒音を軽減できます。また、遮音のためには、窓に紫外線防止フィルムや防犯フィルムを貼ってもよいでしょう。
落ち着いた曲調の音楽を聴く
不安やイライラなどでなかなか寝付けないときは、リラックスする曲を聴きながら布団に入るのも効果的です。ゆったりと落ち着いた曲調で、歌詞のない曲を選びましょう。
歌詞がある曲を聴くと、言語機能をつかさどる脳の中枢が刺激され、覚醒しやすくなります。
音楽をかけたまま眠ると、音が刺激になり熟睡を妨げるので、タイマーを活用し、入眠後に音楽が止まるようにセットしましょう。
食事を就寝3時間前までに済ます
満腹になると「レプチン」というホルモンが分泌され、眠気がもよおされます。しかし、このタイミングで眠らないようにしましょう。
眠気を呼ぶレプチンは、胃腸の消化活動も活発にするので、身体が休まらず、眠りが浅くなってしまいます。
食べ物が消化されるまでには3時間ほどかかるので、夕食は眠る3時間前までに済ませましょう。また、食事のメニューにも気を付けることが大切です。
脂肪分の多い食事は消化に時間がかかります。夕食を摂る時間が遅くなったときは、揚げ物や肉類は控え、スープやうどんなど消化のよいものか、ビスケット程度の軽食にしましょう。
就寝1時間前の入浴で深部体温を上げる
身体の内部の温度(深部体温)が一度上がり、そのあと急激に下がると、自然な眠気が訪れます。
身体にもともと備わっている「深部体温リズム」は21時ごろをピークとして高くなり、その後下がる仕組みになっています。
この体温が下がり始めるタイミングに入浴して体温を上げると、身体が元の状態に戻ろうとし、急に体温が下がって寝付きがよくなります。
深部体温が下がるには1時間ほどかかるので、就寝直前の入浴は、体温が下がりきらないまま入眠するため、逆効果です。
如何でしたでしょうか?人生の3/1を占める睡眠。
上質な睡眠を取る事は、とても大切です。
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